妊娠して、私はバイトをやめさせられた。
夫は、会社の経営状態がよくなくて、ボーナスなし、昇給なし。

私の月の収入は、4〜5万だった。
春になったらバイトを掛け持ちして、倍に増やすぞ!
それに慣れて一日働けるようになったら、フルで働くぞ!
次には派遣に登録して・・・。

仕事をすることに少し自信がついてきて、体の調子もよくなり、気持ちも明るくなってきたころだった。
「仕事をすること」の目標の先にあった、「妊娠」が先に来てしまった。
もちろん、子どもは欲しかったから、産婦人科に生理不順の治療にも行っていた。
原因が産婦人科のものではなかったので、産婦人科での治療は意味なかったんだけど・・・。
やり方に疑問を感じ、治療を拒否して、再び精神科に相談、産後のことをお願いして、これでお金がたまって不妊が治ったら準備万端!というのが去年の暮れ。

不妊治療は、これから病院を決めて本腰入れてって考えていたから、夫の「欲しい」の一言でしたときには、まさかそれでできるとは思っていなかった。
結婚して、初めて夫婦らしく感じられたときだったけど、もっと、苦労しないと妊娠できないと思っていた。
それがあまりにもあっけなくできてしまったので、私は混乱した。
欲しかったあかちゃん。
でも、こんなに簡単に私の元に来てしまってよかったのか?

私の母との関係のこともあって、妊娠初期はとても不安でたまらなかった。
夫は家事ができない人だし、なにしろ「妊娠した」と報告したときに「誰の子?」といった馬鹿だもの。

母との関係は、依然しこりを残したままだけど、私の気持ちははっきりと伝えることができた。

夫は、徐々にだったけど、自分がしっかりしなきゃってところが見えて、時には頼もしくさえ見える。
家事は、頼んで初めてはじめることが多いし、悪態つきながらするんだけど、だいぶ安心して任せられるようになったきた。
「ごめんねできなくて」、と素直に悪いと思ってくれたりもして、ジーンとくることもある。

マタニティスクールで出会う人やほんの体験記からすると、夫はほとんど手伝ってくれないのが現状みたい。
それを考えると、彼はよくやってくれていると思う。

結婚前は、私は病気がずっと重くて親に仕送りをしてもらっていた。
金額も結構あったんだけど、足りないとあせっていた。
夫のほうは、残業や出張があったので月の収入は今の倍と言うこともあった。
なのに・・・二人ともお金がないとあせっていた。
お金がないから、幸せにならないと信じ込んでした。

一緒になって、もう笑うしかないくらいお金は減っていっているけれども、前のあせりはどこへやら。
年収300万時代と書いてあった雑誌を手にとってパラパラしてみた。
それを横で見ていた夫は、「うちは300万なんてないね。250万もないよ。よく生活しているよね。」と笑った。
前はそれもなにか皮肉じみていて、悲壮感さえ漂っていたけど、今は穏やかだ。

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